30年前、21歳の時赤羽に住んでました。東京都北区赤羽です。
最近テレビなどで見ると、あの頃の赤羽とは違いかなり開けて、明るいイメージになってます。商業施設が立ち並び、夜は立ち飲み屋で賑わい、住みたい街穴場ランキングにも入るほどです。
30年前は商業施設は西友ぐらいでしたし、怪しい店が満載、西口なんか夜は真っ暗で静まり返ってました。バイト帰りなぜか魚くさい駅前を歩くあの寂しさを今でもはっきりと思い出せます。
ゴキブリだらけのアパートに帰ると2階に住んでる中国人の激しい足音の中、初めての一人暮らしの自由さを満喫してました。好きなだけCD聞いて、ギター弾いて、飲みたい時に酒飲んで、寝たいだけ寝て、食べたいもの食べて…
ゲーセンでバイトしていた時にいつもたむろしていた悪ガキたちと仲良くなって、いつの間にか溜まり場になっていました。高校もろくに行ってないヤツらでしたが、私が貧乏してる時は家の食材持ってきてお好み焼き作ってくれたり、その後赤羽を出て阿佐ヶ谷とか江古田に引っ越した時も手伝ってくれたりして、すごく気の良いあんちゃんたちでした。今でもふと思い出して会いたくなります。
当時は友達から「東京に来てなんで赤羽に住んでんだよ！？」って笑われましたが、東京では10数年間で４、５ヶ所の街に住みましたが、赤羽ほど人情に溢れた街はありませんでした。都会づらした人は全くおらず、田舎もんの私の方が東京ウォーカーを読みまくって歩き回ってたので、よっぽど東京に詳しかったです。きっとまた東京に住まなければならなくなったら迷わず赤羽にするでしょう。
あれから30年。娘もあの頃の私と同じくらいの歳になりました。大学卒業後は東京で就職したいと言ってますが、赤羽に住むと言ったら、きっと「なんで東京に行ってまで赤羽なの？」って聞くでしょう。